2013年09月22日

X20のフィルムシミュレーション

X20には色の再現性をシミュレーションできる。
撮影は夕刻が迫る公園のオシロイバナ。
微妙な色再現の差が出やすい。

上から、
プロビア、アスティア、ベルビア、プロネガスタンダード。
DSCF5495.jpg

DSCF5496.jpg

DSCF5497.jpg

DSCF5498.jpg

(jpegを縮小したのみ。判断に使うディスプレイはナナオのL997)

赤紫はデジカメで再現が難しい。
現に、ベルビアは飽和することが多かった。
ゆえに、ベルビアは花の写真や自然界の撮影には向かない。
全体に青みがかかるのと色の飽和が早い点に注意して、
コントラストと見映えが要求される
海や川などの快晴時に使ってみたい。
(やさしい表情を求めるときは使えない)

プロビアはハイライトがもう少し乗ってきて欲しい。
けれど、どれか1枚だけというときに
このモードを残すことが多い。
(平均的にはプロビアが優等生)

緑の再現性はアスティアが良好でハイライトも飛びにくい。
森や植物の撮影では押さえておきたい。

いずれにせよ、この色彩は記憶色である。
富士フイルムの技術からすれば、
現実の色を忠実に再現することは十分可能と思うが、
「これが忠実な色彩です」と人々に見せたとき、
反応が芳しくないことを知っている。
人は、脳内で色を補正しているのである。

「存在」をどのように認知するかを突き詰めるとき、
測定器の結果は客観的な資料として貴重であるけれど、
それを「見る」のは誰なのかという主体を考えれば、
自ずと結果が出てくる。
人が脳で処理して感じる(描く)色に忠実に再現する。
そのためには、どこそこのカーブを少し持ち上げて(下げて)といった
フィルムメーカーのノウハウがある。
フジの色再現がいいといわれるのは
人が色をどのように知覚するかを研究しているからであるが、
その一方で、やや現実感との乖離を感じるぼくのような人間もいる。
(むしろ、D7000の色彩に違和感を覚えることが少ない)。

そんな人間に用意されたのがプロネガスタンダードではないかと思う。
見た目の自然さがいい。
今回の夕暮れには、この色モードがもっと好結果であった。
フィルム時代に使っていたPKRと感触が似ている。
(フジのデジカメの真髄はこのモードにありと思う)

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さて、2013年も多くのデジカメが販売された。
ぼくはディティールを捉えるためには
フルサイズが欠かせないと思っていたが、
今年になってその考えを変えた。

現実に、RAWでフルサイズ記録を行うと
データ量が途方もなく大きなものとなるはず。
また、RAWからの現像も面倒である。
(現在でもめぼしいコマだけを現像している)

その点、フジのXシリーズ(APS-Cミラーレス)は魅力的である。
なによりもレンズがいい。
一眼レフと比べて小さいのに価格帯満足度も含めて
描写はフルサイズ一眼レフを上回るかもしれない。

ただし、フジのXシリーズのボデーはいただけない。
大切な撮影に、このボデーだけを持っていくのは勇気が要る。
雨がふりかかる悪天候(山での撮影は半ば雨中での撮影)で動くのか、
動体も含めて一瞬のシャッターチャンスにピントは来るのか、
電池容量から来る撮影枚数も十分とは言えない。

次回機種に望むのは次の機能である。
・防滴性、防塵性
・画素数は据え置きもしくは微増(APS-Cで2000万画素以内)
・背面液晶の高精細化・大型化・可動化、EVFの精緻化
(ローアングルの撮影やスナップには可動液晶は必須であり、風景や接写にはピントの山がマニュアルでわかる見え味の良い背面液晶とEVFが不可欠)。
・操作性の改良(これについてはさまざまな人の意見と同意見)
・赤外線リモコンへの対応
・電池の大容量化&グリップの創設(機動性はソニーNEXに劣る)

これらの機能を取り入れると、やや大きくなるが、
それでも一眼レフと比べたら軽い。
これらは、XE-2(光学ファインダーの必然性は感じないので)で実現して欲しい。

その点、ニコンD7000を過酷な状況に持っていっても
結果(撮影した画)は裏切られたことがない。
絞り、シャッター、露出補正、ISO変更など
一瞬で操作できること。
(ニコンはカメラの操作がいかにあるべきかを知り尽くしている)

D7000にも弱点がある。
それは、手ぶれしやすいこと。
ミラーショックの収まり方やシャッターのストロークがしっくり来ず、
体幹を鍛えて正しく構えていても
カメラ内部での動きは人間が吸収できないので
シャッター速度が落ちてくると三脚は必須となる。
(だから70〜200/4VRを購入した。望遠レンズであるが、
手持ちで撮影する限り、35/2よりも歩留まりが良い)

APS-Cの1600万画素はバランスの取れた仕様で、
前述の信頼性の高い操作性などと相まって
学術写真や記録写真には欠かせないのだが、
手持ちでスナップ写真を撮るときなど、
フジのXシリーズに遠く及ばない。

もうひとつ、マウントから来る問題がある。
ニコンFマウントは、半世紀以上も前に決定された規格で
口径が小さくフランジバックが長い。
これはレンズ設計の技術者を悩ませていると思われる。

そのためか、現在使用中のレンズは
35/2、60/2.8 70-200/4の3本で、
作例を見る限り、APS-C用の広角ズームや標準ズームは使う気になれない。
(そこでフルサイズ化を考えたのだが…)
山野草を撮るときに使いたい広角マクロ的な使い方ができる
APS-C用の単焦点広角レンズも一本もない。
(フジXマウントは大口径かつ短いフランジバックでレンズ設計、とりわけ広角や広角・標準ズームに有利)


そこで、X20(換算28〜114)をD7000の
広角レンズ代わりに持ち歩いている。
広角〜標準域では、この小さなセンサーのX20のほうが
一眼レフ+広角(ズーム)より活躍すると考えている。

フルサイズ化を躊躇する理由として、
D7100とD600もしくはD800と作例を見て気付いたのだが、
フルサイズの二機種では、
画面に華やかさ、なめらかさが加わるものの、
自然な画という観点では、
むしろD7100が誇張感がない。
誤解を恐れずにいえば、
フルサイズではこれみよがしに写っているようにも見える。
それを迫力と呼ぶのもよいが、
ハイエンドのオーディオ装置が響かせる
絢爛豪華で空虚な音絵巻にも似たニュアンスを感じてしまう。

現時点でニコンの一眼レフでもっとも完成度が高いのは
D7100ではないかと感じている。
ただし、高画素化に伴う光芒の回折現象があるため、
絞りこむ場面のマクロでは性能を活かせないが。

そんなわけで、フジから新たなボデーが発売されない限り
D7000(標準、マクロと望遠を担当)とX20(広角〜標準を担当)で
行くことになる。



X20本体


専用フィルター、専用フード、専用キャップのセット


液晶保護シール


コンパクトな収納とデザイン性を重視するなら専用ケース
(ただし、フード付きで収納できるかどうかは確認できていない)


純正バッテリーNP-50は予備がないと一日の撮影は心許ない。
並行輸入品がコストパフォーマンスが高い。
数社から販売されていて不安を感じる人もいるだろうが、
私が購入した バッテリーはA・J・I・T・Oという販社だが、
まがうことないフジの純正の英語版表記の製品であった。
何度か使っているが問題はない。
リンク先から「新品の出品」をクリックして企業を選択する。

posted by

空と海

at 12:15| Comment(0) | TrackBack(0) | 共感