2014年10月10日

富士フイルムの紫の再現性は? X-E2とニコンD7000の比較


フジとニコンで花を採り比べ。
 → それまでのエピソードはこちら

同一被写体、同一レンズではないし、
ホワイトバランスの違いがあるようで(ともに「晴天」)
厳密な色の比較ではないが
傾向はうかがえると思う。
結論は、カメラのメーカーは1社に固定できないというもの。
現状でも広角、標準及び標準ズームはミラーレスのX-E2で。
マクロと望遠ズームは一眼レフのD7000で使っている。

【比較する機材】
富士フイルム X-E2+XF35mmF1.4 R
ニコンD7000+AF-S Micro 60mm f/2.8G

ニコンはRAWで撮影して新しいカラーモード「フラット」で現像。
これがこの被写体ではツボにはまった。
スタンダードでは造花のような鮮やかさだが
花のいのちのしおらしさやたおやなか質感は感じにくい。
ニュートラルでは改善されるが、フラットの世界には及ばない。
フラットはもっとも見映えのしないモードのはずだが
紫の彩度が高い被写体では質感を精密に描けるようだ。
RAWをNX-Dでストレート現像。色モードはフラット
ニコンD7000+AF-S Micro 60mm f/2.8G 
D7K_0957.jpg

スタンダードで現像した別のカット
D7K_0959.jpg

富士フイルムX-E2+XF35mmF1.4 R
上から順に、プロビア、アスティア、ベルヴィア
DSXE5759.jpg

DSXE5760.jpg

DSXE5761.jpg

プロビアをPhotoshop Lightroom で色温度、特定の色の彩度など修正したもの
DSXE5759-1.jpg


上から順に、プロビア、アスティア、ベルヴィア
DSXE5750.jpg

DSXE5751.jpg

DSXE5752.jpg

フジのミラーレスの色調は、世界的にも優れたもので
made in Japanならではの繊細で透明感のある色彩、
クールジャパンを代表する製品と思っている。

ただし、緑は良いが、紫の再現がやや弱いように感じている。
(記憶色ゆえに現実感が乏しい感もある)
また、暗部が青みがかる(プロビア)のも気になる。
これはPhotoshop Lightroom でも補正できない。
カラーチャートでは特定の色の偏りはもちろんないはずなので
緑の多い被写体の紫で起こる現象(げんしょう)、
つまり現像(画像処理のアルゴリズム)ではないかと感じている。

フジでは新たに「クラシッククローム」という色モードが追加されたが
これはこの現象にどのような結果を示すか興味がある。
サンプル画像を見る限り、シャドーの青被りが見られないようなので
既存ユーザーもこの色モードを利用できるよう
ファームウェアでの対応を望みたい。
専用の現像ソフトがない現状では
ニコンのように後付で色処理を追加できないのだから。
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空と海

at 11:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 共感
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