2020年10月03日

胸の高鳴り 高まる高中 駆け抜けるBack to the 80's 〜MQA/UHQCDと通常CDとの違い〜


高中正義といえばアルバム「JOLLY JIBE」。
そのアルバムが2018年にMQA/UHQCD仕様で再発売されていた。
ぼくの手元にはすでに1995年発売の「選書」版がある。
そこでタワーレコード(もしくはHMV)のWebサイトで視聴したら
確かに音の差がある。


(UPCY-40013)


選書版はデジタルらしさが漂い、やや線が細いが音の細部は埋もれていない。
2013年のSHM-CD仕様では音圧が上がって響きが太くなっていて一聴して迫力めいて聞こえる。
しかし同時に音の立ち上がり立ち上がりが不明瞭な印象は受ける。
それに対し2018年のMQA/UHQCD仕様はSHM-CDから余分な残響を取り去りながら
しなやかな音の骨格が見えていて長時間音楽に浸れる感じを受ける。
(決してハイファイ調ではなく音の芯と余韻が明確に分離していて現実感のある心地よさ)。

限定版でもあるので躊躇せず自分の耳を信じて購入。
再生はオンキヨーのCDプレーヤーC1-VL(従ってMQAではなくCD層を聴いている)。
クリプトンKX-1から再生されるのびやかで軽い粒立ち。
そして密閉型ならではの低域の動きが追える再生が可能で
人がささやく会話のような音量で音楽に浸っている。
ぼくはスピーカーは低域と高域は素材が異なるほうが再生の音色に幅があっていいと思う。
物理的な特性は別にして紙には数千年人がなじんだ心地よい響きの質があるように思う。
クリプトンはドイツのクルトミュ-ラーの紙パルプを使用したウーファーが特徴で
これとリングダイヤフラムのツイーターが違和感なくつながっている。
適度な制動力のマグネットやバイワイヤー仕様でないことなど
上級機と異なるコストダウンが適度な緩さとのびやかで心地よい音につながっている気がする。
新型のKX1.5が2020年秋に発売されるが、ウーファーが紙からポリプロピレン系に変更される。
(良質の紙漉き職人がドイツでも減っているのかもしれない)
紙ならではの良さが残るKX-1を入手されるなら早めがいい。
アンプは質の高いD級増幅が合っている。マランツの新型(Model30)など。

やはりついついこの盤に手が伸びてしまう。
さらにはEACでリッピングしてデスクトップPCからJRiver+asioドライバ経由でタイムドメインライトで再生している。

ぼくはCDというメディアにはまだまだ可能性があると思う。
いまのところ高中でこの仕様での発売はJOLLY JIBEだけである。
タグ:KX-1
posted by

空と海

at 18:23| Comment(0) | 音楽
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