2014年10月10日

富士フイルムの紫の再現性は? X-E2とニコンD7000の比較


フジとニコンで花を採り比べ。
 → それまでのエピソードはこちら

同一被写体、同一レンズではないし、
ホワイトバランスの違いがあるようで(ともに「晴天」)
厳密な色の比較ではないが
傾向はうかがえると思う。
結論は、カメラのメーカーは1社に固定できないというもの。
現状でも広角、標準及び標準ズームはミラーレスのX-E2で。
マクロと望遠ズームは一眼レフのD7000で使っている。

【比較する機材】
富士フイルム X-E2+XF35mmF1.4 R
ニコンD7000+AF-S Micro 60mm f/2.8G

ニコンはRAWで撮影して新しいカラーモード「フラット」で現像。
これがこの被写体ではツボにはまった。
スタンダードでは造花のような鮮やかさだが
花のいのちのしおらしさやたおやなか質感は感じにくい。
ニュートラルでは改善されるが、フラットの世界には及ばない。
フラットはもっとも見映えのしないモードのはずだが
紫の彩度が高い被写体では質感を精密に描けるようだ。
RAWをNX-Dでストレート現像。色モードはフラット
ニコンD7000+AF-S Micro 60mm f/2.8G 
D7K_0957.jpg

スタンダードで現像した別のカット
D7K_0959.jpg

富士フイルムX-E2+XF35mmF1.4 R
上から順に、プロビア、アスティア、ベルヴィア
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DSXE5760.jpg

DSXE5761.jpg

プロビアをPhotoshop Lightroom で色温度、特定の色の彩度など修正したもの
DSXE5759-1.jpg


上から順に、プロビア、アスティア、ベルヴィア
DSXE5750.jpg

DSXE5751.jpg

DSXE5752.jpg

フジのミラーレスの色調は、世界的にも優れたもので
made in Japanならではの繊細で透明感のある色彩、
クールジャパンを代表する製品と思っている。

ただし、緑は良いが、紫の再現がやや弱いように感じている。
(記憶色ゆえに現実感が乏しい感もある)
また、暗部が青みがかる(プロビア)のも気になる。
これはPhotoshop Lightroom でも補正できない。
カラーチャートでは特定の色の偏りはもちろんないはずなので
緑の多い被写体の紫で起こる現象(げんしょう)、
つまり現像(画像処理のアルゴリズム)ではないかと感じている。

フジでは新たに「クラシッククローム」という色モードが追加されたが
これはこの現象にどのような結果を示すか興味がある。
サンプル画像を見る限り、シャドーの青被りが見られないようなので
既存ユーザーもこの色モードを利用できるよう
ファームウェアでの対応を望みたい。
専用の現像ソフトがない現状では
ニコンのように後付で色処理を追加できないのだから。
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空と海

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2014年10月06日

「小売業のための利益改善&能力開発チェックリスト1000」。社員に気づきを与えるきっかけをつくる。


企業は自らの世界観が描ける範囲で人材を獲得できる

企業は良質の人材が欲しいが、なかなか思うような人材が得られない。
名著「ビジョナリー・カンパニー」いわく、
企業は何をするかではなく、
どんな人を集めるかから始めるべきと説く。
行き先は船に乗る乗組員(社員)が決めるというわけだ。

とはいえ、
人を入れ換えるのが簡単にいかないことは誰でも知っている。
社員は生活がかかっているし、
そもそも企業に夢や世界観を描いて実現できる力がなければ
魅力的な人材は得られない。

社風が社員に与える影響は大きい。
中小企業の社風を決定しているのはトップであることは間違いないが、
そこに血肉を与え、経営者の思いから飛び立とうと
自分たちの社風を現実化しているのは社員である。

仕事の動機は必ずしも給与ばかりではなく、
むしろそれ以外の要素が大きいように感じる。
小さな企業であっても
高い理想を描いてどこまで飛ばせるか(=行動力)が
大切ではなかろうか。そこに人は惹きつけられる。

社員の気付きから始まる

ゼロ成長の時代だからこそ
組織の一人ひとりが考える、洞察する、実行することが求められる。
良い助言者が見つかれば、
その気付きを与えてくれるが、なかなか見つからない。

稀少な理由は、
洞察力に裏打ちされた偏らない専門性を備えていること
(広く深く知恵が体系化され、それが整理されているともに自在に取り出せる人)、
そのうえで人間的な魅力があって
人々を惹きつける人物であること。

そんな人がいれば、
例え同じことを言ったとしても言葉に深いメッセージが加わるはず。
それが説得力である。
企業が伸びるためには
個々の社員の心のあり方や態度が大切であることは言うまでもない。
個の力の集合体としてのチームワークも高まっていく。
そこにあるのが「気付き」である。

気付きをもたらすもの

「気付き」とは専門性(ノウハウなどの技術要素)と
人間力(心理要素)が合わさって触発されると考える。
ノウハウの部分は
実務に携わる人たちが現場で磨いて保持しているもの。
答えが具体的に載っているハウツー的なコンテンツなどは
一見して役に立ちそうであるが、
著者の得意な土俵に誘導されていることに気付かないと、
マジックを見せられているような気分になるだけ。

普遍性がないのは、
特定の土俵の限られた条件で成立した事例の本質を
抽出しないまま取り込もうとするから。
つまり、課題の抽出ができる洞察力や
そのためのプロセスを確立できる人でなければ
本質を見誤る怖れがあるのだ。

プロフェッショナルとは、
まさに課題解決能力を持つことにほかならない。
その気付きのきっかけとなる書籍が発刊された。
利益改善&能力開発チェックリスト1000」(商業界、2014年9月9日刊、1,800円+税)である。
小売業のための利益改善&能力開発チェックリスト1000

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全国で実務に携わる人たちが
利益改善、能力開発(部門別、職能別、職位別)という切り口で着眼点を表にしたもの。

利益改善では、
・店舗レイアウト
・店舗運営
・商品政策
・商品陳列
・接客技術
・販売促進
・人材教育
・競合店調査
・経費管理
・法令遵守
などに分類されている。

商業界」からの出版なので
流通業で使いやすいのはもちろんだが、
今日の製造業もお客に魅せる場を持っているはずなので応用できる。

著者はチームフェニックスと名付けられた
全国に散らばった7人の実務者。
彼らは、パフォーマンスとは無縁なところで実務を磨きつつ、
普遍化したノウハウをチェックリスト化したもの。

いわば実務から産み落とされた知であり、
ハウツー本でもなければ
学者の書くようなアカデミックな内容とも無縁。
これからリーダーや部門長をめざす人が
セルフチェックをかけるために使ってみると良いだろうし、
創業しようとする人にとっても創業塾で学べないような内容である。

個々に内容を見ていくと

例えば「人材教育」の項目では、
50のチェックリストが分類して掲げられている。
リーダーの行動として、
「自説を一方的に演説するのではなく、聞く時間をできるだけ長く持つことで、部下の状況の把握や言い分を理解し、そのうえで的確な導きを行っている」と短く書かれている。この一文に照らしてもリーダー失格の人材は少なくないだろう。部下の言い分に耳を傾けないのは組織の利益のみならず、大切なやる気にストップをかけ、自由闊達な風土が失われてしまう。けれどこのようなリーダーは発言力があり、一見頼もしく見えることもあるので始末が悪い。」


チェックリストはさらに続く。
「リーダーは、必要なときにはためらわず、自分の人生経験に基づいて諭し、説得を行っている」。


一見その前の項目と矛盾しているようにも見えるが、
必要なときとはそれが効果的なタイミングを見計らって
あえてやるという意味だろう。
これができるためには、
人間への限りない洞察と愛情が求められる。
しかしそのリスクを背負って説得するには
決断力も必要との著者の思いが見えるだろうか。

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このように、各項目50のチェックリスト、
全体で1000のチェックリストは具体的な行動で記述されるとともに、
後半ではそこに至った各著者の世界観が語られている。
人材教育の著者の項目では次のように綴られている。
 
「変化に対応するだけではなく、変化を創造していくことが求められる今日の流通業で、世代のギャップを感じながらの人材教育は、守り(規律を維持し不満を生じさせない)と攻め(創造性を引き出し満足度の高い成果を生み出す)の両面から考える必要があります。守りと攻めは相反するものではありません。自由闊達な社風には規律が不可欠であり、規律ある風土があってはじめて夢や挑戦は羽ばたくのです。
 攻めと守り―─その線引きを行うために複雑な仕組みは不要です。大切なのは、企業の理念やメッセージ、世界観を全社員(パートタイマーを含む)が共有することです。理念が本当に浸透すれば、どのように行動すべきか「行動規範」が見えてきます。
 企業にとって人材育成は目標ではなく手段です。そして、人材の生み出す成果が業績を左右します。人材育成は、内部環境や顧客、地域との相互作用によって磨かれるもので、どのように人を育て、何を求めるか、そこにはモノサシが必要です。」

(引用ここまで。引用、写真撮影に際して著者及び出版元の承諾を得ている)
 
著者の世界観に照らしてチェックリストの項目を読めば、
背景と本質が見えてくる。
それが理解できれば
自社にカスタマイズして使ったり、
朝礼で音読してチーム内で意味を考えて
チェックリストの項目とリアルな世界が
どのように実感できたかなどを語り合うと良いだろう。
会議の場ではブレーンストーミングの教材として、
チェックリストの真意はどこにあるか、
自社ではどのように落とし込むかなどを話し合うことができる。
うまく活用できれば、読み手の理解と成長を促す機会となる。



 → 「本のソムリエ」1分間書評動画でも紹介(YouTube)



2014年09月21日

星夜と夢世界のかけはし 高橋製作所の10センチ反射赤道儀1型 

子どもの頃、
ある日の新聞広告を見て欲しくなったのが望遠鏡。
おそるおそる顔色を伺うと
買ってやろうの親父のひとこと。

こうして口径6センチのアクロマート対物レンズの屈折望遠鏡がやってきた。
来る日も来る日もベランダから星を眺めた。
街なかなので暗い天体は見えないのだけれど
月、惑星、二重星などを見ていた。

小学校の頃といえば
学校から戻ると妹の世話(散歩やら少し遊んでやったり)
そして、近所の広場で草野球、陣取り、ろくむし、缶蹴りなど
遊びに余念がなかった。

休み時間にはぼっと外を見ているおとなしい少年であったが
なぜか地図が好きで、小学校の頃には
日本地図や世界地図は描けるようになっていた。
タナナリブ、アリススプリングス、ベルホヤンスクなどは日常語だった。

大人になっても国土地理院の地形図を収集するようになり
地図を見てはまだ見ぬ地形や土地に思いをはせていた。
それが高じて川好きとなった。
小学校の頃からすでに
自転車に乗って川の調査に出かけていた。
といっても、川幅や水深、生き物などを観察するだけなのだけれど。

お、これが地図で見た太田川の上流か―。
こことつながっていたのか―。
意外に水はきれいじゃないか―。

ひとり悦に入っていた。
川を見て癒されるのはいまもまったく同じ。

さて、中学になると天文学や物理学の本を読むようになってきた。
こうなるとデパートに売っているような望遠鏡では物足りなくなってきた。
身体が大きくなって体力がついてきたこともある。

そこで調べてみたところ、高橋製作所が良さそうだと思った。
今度も父を説き伏せて
10センチ反射赤道儀1型を買ってもらった。
高度経済成長期は誰がビジネスをしても
それなりに飯が食えた。
いまの時代に親父が生きていたら
子どもに望遠鏡を買ってやるような甲斐性はなかったのではないか。
いまだにその呪縛に浸っているのが商店街なのだけれど。

高校になる頃には市街地の空で満足できなくなり
父の車に積んでもらって
人家のまったくない山中に望遠鏡とともに降ろしてもらい
翌朝迎えに来てもらうようになった。

深夜の山は得体の知れない音にあふれている。

ボキボキ!
フミャール(鳴き声のような)
ミシ ミシ (沈黙)ミシ ミシ ミシ…

けれど星を見るのに夢中だったので怖くなかった。
暗闇に目が慣れてくると
おぼろげながら山や樹木の輪郭が浮かび上がる。
星明かりで自分の影が足元に落ちていることに気付いた。

オリオン大星雲が舞い立ち、すばるがさざめく。
歌のような夜の静寂で星空は饒舌である。
南の銀河面をオルソ40o25倍の低倍率で流していくと
次々と星雲星団が飛び込んできて時間の経つのを忘れるほどである。

ぼくは創立まもない私立中学校に受験で合格した。
この学校には真新しい後藤光学の20センチ屈折望遠鏡があった。
これで見たオリオン大星雲のまぶしいまでの光の濃淡は一生忘れられない。
現在と違って、学校の周辺は萱原であり、暗く静かであったから。

当時の望遠鏡メーカーは百花繚乱ともいうべき賑やかさだった。

アマチュア向けに意欲的な機材を提供していたのは
板橋区の中小企業の高橋製作所であり、
TS式と名付けられた反射と屈折を
ペリオディックモーションが○○秒以下とうたう
堅牢で高精度な赤道儀に備え付けられたさまは
憧れとしかいいようがない。
当時は、ポータブル赤道儀や
3枚玉セミアポクロマートレンズなども販売しており、
高度経済成長の落とし子「光害」から逃れて
多くの人が暗い星空を求めて信州などに遠征していた。
タカハシではその後の眼視望遠鏡ミューロンや
フローライトやトリプレット型に発展し
世界中にファンを持つようになった。
http://www.takahashijapan.com/

ベストセラーのミザール10センチ反射赤道儀や
カタディオプトリック式の15センチ反射を販売していたのは
日野金属産業。
http://www.mizar.co.jp/

アマチュア向けにCPの高い機材を販売していたアストロ光学、ビクセンやカートン光学、
http://www7a.biglobe.ne.jp/~astro-opt/
http://www.vixen.co.jp/product/at/index.htm
http://www.carton-opt.co.jp/
自作向け部品を販売していたスリービーチ。
http://threebeach.com/

天文台と個人用の両方を販売していたのは西村製作所と後藤光学。
西村の反射経緯台はその美しさと実用性で群を抜いていた。
後藤光学はアマチュア向けにはマークエックスというシステム赤道儀を販売していた。
http://www.goto.co.jp/telescope/index.html
http://www.nishimura-opt.co.jp/

アスコのブランドで質実剛健なニュートン式反射を出していたのは旭精光研究所。
公共施設用が多かった三鷹光器。
なかでもアマチュア向けに提供したドイツ式赤道儀GN-170型は
その美しさ、仕上げの良さ、移動式と精度を両立させた設計から
天文ファンの垂涎の的であった。
http://www.mitakakohki.co.jp/telescope/lineup/gn-series.html

ニコンやペンタックスといったカメラーメーカーも
低分散レンズを使用した屈折望遠鏡を販売していた。
価格は高めであっても像は良いとの評判であった。

.。'.*.'☆、。・*:'★    .。.・'☆、。・*:'★
  .。'*・☆、。・*:'★     .。・*:'☆
 ☆、。 ・*'★ .。 ・':....*.:'☆        .。・:'*・':'・★

星はいい。
銀河がたゆたい、惑星が瞬きもせず燦々と光を注ぎ
流星が遊ぶ星夜を散策する楽しさはなにものにも代えがたい。

久しぶりにタカハシの10センチ反射赤道儀1型を取り出してみた。
ぼくは物持ちが良いので、ライツミノルタやミノルタの一眼レフなど
よく使っているけれど極上の状態で保持できている。
この反射も一度も再メッキしたことがないため
反射率(=コントラスト)は落ちている。
どこかで再メッキするか、
同焦点の新しい鏡に置き換えるかを検討しているけれど
星空と内なる夢世界をつないでくれた望遠鏡だから。

でも、最新の2枚玉フローライトか3枚玉アポクロマートの
夜空に浮かび上がる鮮鋭度の高い視野も覗いてみたい気がある。

2014年10月8日、皆既日食がある。

いまも現役の反射望遠鏡
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6×30mmのファインダーと1脚の斜鏡保持
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赤道儀の塗装はびくともせず光沢すら放つ
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高橋製作所の銘板
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10センチF10の長焦点にオルソスコピックのアイピースで眼視は無敵。
球面収差はほとんどなく視野中心は鮮明、
コマ収差も感じられず視野周辺部まで平坦。
もちろん色収差も皆無。
フローライトに劣るのはコントラスト、鮮鋭度、像面の明るさなど。
ニュートン式でF6〜8程度の反射が各社のカタログから消えているけれど
ニッチ市場としてはマーケティング上おもしろいはず。
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斜鏡は短径25o。オルソ40mmも使える。DSXE5549.jpg

赤経・赤緯の微動はなめらか。指1本でも回せるぐらい軽い。
しかしガタは皆無。
おそらくギアまわりが長期間安定度の高いグリスで満たされているのだろう。
この赤道儀にいまのタカハシの10センチ屈折(FC-100DまたはTSA-102)
を載せてみたいが、鏡筒バンドが取り外せるタイプではない。
何か妙案はないものだろうか。
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久しぶりに無水アルコールとシルボン紙で鏡面を拭いてみた。
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斜鏡も。この後の光軸修正も半時間程度で終わった。
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接岸部のラック&ピニオンにグリスを注油
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今宵は何を見よう?
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この時代の日本製の製品は魂が込められている。
つくりが良くて、精度が高くて
実用に裏打ちされたデザインも秀逸で。
いまの時代は少子化とデフレ経済などで
若者からものづくりの楽しさを奪っているようで。
技術が継承されないと大変なことになる。
経済産業省は最先端分野ばかりでなく
どこにでもある町工場のような企業をも支援できればいい。

閑話休題。
鏡を清掃前に、中秋の名月(2014.9.8)を手持ちコリメート法で撮影
ぼくの高橋製作所10センチ反射赤道儀I型は
一世を風靡したなつかしの望遠鏡ではない。
いまも現役。これからも動き続ける機材なのだ。
DSCF3196-1-1.jpg



2014年07月27日

X-E2 フィルムシミュレーション


フジX-E2は使い込むうちに手放せなくなる。
軽い、露出が正確、色再現性が高い、
コントラストAFのため、一眼レフのような合焦精度の不備が出にくい。
迷うことはあってもMFで対応できる(ピント合わせは容易)。

フィルムシミュレーションの違いを掲載。
RAFデータをカメラ内で同一条件で現像したもの
ただし、プロネガスタンダードだけは「色の濃さ」を+1としている。
レンズはXF18-55mmF2.8-4 R LM OIS(換算27mm、ISO500,1/60,f5.6)
(左下と右上の減光はフードが傾いているため)

PROVIA
DSXE4184pr.JPG

VELVIA
DSXE4185vel.JPG

ASTIA
DSXE4186ast.JPG

ProNegaHi
DSXE4187nh.JPG

ProNegaSta (色の濃さ+1)
DSXE4188ns+c1.JPG

肉眼に近いのはプロネガスタンダード(色+1)。
プロビアとアスティアは緑の再現性が異なる。
この被写体ではアスティアが近い。
ベルビアは彩度が高いので見映えがする。
プロビアはスタンダードとされているが
フジらしさと忠実度との両立でjpeg1枚撮影に適する。
いずれで撮影しても被写体の魅力を伝えてくれるが
ここでのやわらかい光に焦点を当てるなら
プロネガスタンダード(色+1)が良いかもしれない。

次にニコンD7000と比較。
レンズの焦点距離が異なるなど同一条件ではないが
緑の再現性を見るのが目的なので。
ともにホワイトバランスは晴天。
フジX-E2+XF35mmF1.4 R→ f5.6、1/28秒、ISO800、プロビア。
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ニコンD7000 AF-S Micro 60mm f/2.8G → f5.6、1/30秒、ISO250
RAWをNX−Dにてストレート現像(スタンダード)
D7K_9795.jpg

絞りとシャッター速度はほぼ同じながらISO感度が異なる。
完全に同一構図ではないし同時に撮影されたものではないにしても
(ほぼ同時で光線状況の変化はないものと考えて差し支えない)
少なくとも1段以上の差を感じる。
すなわちフジのISO800はニコンの300〜400相当ではないかと。

参考までにニコンを同一条件のままカラープロファイルを
風景にしたもの。
D7K_9795lan.jpg

レンズはともにエース級。たまたま絞りも速度も似ている。
現実の風景(自宅の庭)とどちらが近いかを
ナナオのL997(ある程度ソフトウェアで色を調整済)で見ると
実物の葉は、
フジのように鮮明(青みがかっている)ではないが
ニコンのスタンダートよりは鮮鋭感があるといったところ。

フジの色は暗部に青の傾向を感じるのはプロビアの特性であり
アスティアで撮影すればニコンと似てくるのではないかと考える。
ニコンは赤い葉が鮮鋭であるが緑の色調からはややマゼンタが入っているかもしれない。
葉の生命観を感じるのはフジかもしれないが
被写界深度が35mmが60mmより深くなるので
錯誤があるかもしれない。

いずれのレンズも性能は申し分ないレンズであり、
同じAPS-C16メガのセンサーでありながら
個性の違いがおもしろい。

APS−Cの24メガでは画素数が過大で
画面の立体感やSN感が失われるような気がする。
ニコンDXフォーマットはすべて24メガになってしまったが、
カタログ値ではなく実用性を考えたセンサー
=16メガでの新製品を期待している=
を組み込んでもらいたい。

→ X-E2+フジノンレンズが最高に発揮されたとき
http://soratoumi2.sblo.jp/article/102109264.html

FUJIFILM デジタルカメラミラーレス一眼 X-E2ズームレンズキット ブラック F X-E2B/1855KIT

フジノンXFレンズ
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空と海

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2014年06月22日

キーボードとリストレストを考える〜最適のリストレストを発掘〜


SANWA SUPPLY エルゴノミクスリストレスト TOK-ERG2Bの購入


物事には隘路(ボトルネック)がある。
パソコンで文字を打つ作業においては
CPUの速度やメモリ容量は関係ない。
それよりもヒトが打鍵する速度が生産性を左右する。
それも単に速度だけではない。
打ち心地の良さが必要である。

キーボードの打鍵速度なら
かつてワープロ早打ちコンテストがあり、
常勝していたのが富士通のワープロ「オアシス」の使用者。
使っていたのは親指シフトというキーの配列のキーボード。
親指シフトは、今日では富士通の規格を離れて
NICOLA(日本語入力コンソーシアム配列)と呼ばれている。

親指シフトは単に早く打てるというだけではない。
親指をキーボードに参加させることで
楽に打つことができる。

例えば、kの刻印があるキーは、
そのまま押せば、ひらがなの「き」であるが
右親指と同時に押せば「の」となり
左親指と同時に押せば「ぎ」となる。
親指を打鍵に参加させることで指の負担感が著しく減少する。
しかも慣れるとタッチタイピングがしやすく
手元を見る必要もない。

ノートPCはThinkPadでローマ字入力である。
ThinkPadはキーボードが優れているというのが一般の評価だが
それでも外部キーボードを接続することもある。
ローマ字入力なら、静電容量無接点方式の東プレがいい。
一日中数字を叩くような業務で使われているのがこれである。
確かにローマ字入力の不利な点を緩和していると思う。

緩和していると言っても
親指シフトとはやはり比べものにならない。
速度は当然遅くなるが、それ以上に
ローマ字入力なら打つ前に一種のためらいを感じながら
(おおげさにいえば、躊躇や気後れさえ感じる)
打っていることに気付く。

ところが、親指シフト(NICOLA配列)なら
そんなことはない。
使用者の多くが「自然」と語る感触が評価されている。
(理屈ではなく大脳が司る感覚)

話は類人猿の時代に遡る。
樹上生活の長かった祖先たちは
親指と残りの指で掴むという動作に卓越していた。
その名残はホモ・サピエンスにも受けつがれている。
この動作をキーボードの操作にも活用するのが
親指シフト(NICOLA配列)である。

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ぼくが使っているキーボードは現在3種類で
ひとつがキーボードのロールスロイスと呼ばれる
新潟のリュウド社のRboard Pro for PC(生産中止)、
富士通のOASYSキーボード、
(この2種類は親指シフト)
それに東プレ(ローマ字入力用)だ。

これを快適に使うグッズとして
さまざまなリストレストを使ってみた。

エレコムのマウス用は夏場のベトベト感が惜しい。
これを2個使ってキーボード用にとも考えたが、
柔らかすぎてキーボードを打つ拠点である手首が安定しない。
エレコム pgel EX ハンドレスト(グレー) MOH-014GY

同社のキーボード用は手首が不安定で滑りやすくて使い物にならなかった。
エレコム 疲労軽減リストレスト "COMFY" ロング(ブラック) MOH-012BK

こちらは使ったことはないが、どうだろう?
SANWA SUPPLY TOK-MU3BK リストレスト(ブラック)

アマゾンで探していて、もしかしてと思いつつ
発注したのがサンワサプライのこの機種。
SANWA SUPPLY エルゴノミクスリストレスト TOK-ERG2BK

使ってみて納得した。
やわらかすぎない硬さ、
そして適度な窪み(ホールド感)、
ただし、過度に沈み込まないので移動(滑らせる)しやすい。
そえがテンキーまでの移動をカバーしている。
(それまではテンキーはリストレストを使わず宙に浮いて打鍵していたのだ)

DSXE3570-1.jpg

DSXE3571-1.jpg

デスクトップPCのキーボードは大きいので
上段のキーや両端のキー(@など)を押す際は
使い手は無意識のうちに手首を微妙に移動させている。
つまり、打鍵する直前までは
円滑な動き(ホールドし過ぎない)を妨げないこと、
打鍵の際に動かない起点(=適度な硬さが必要)があることで
打鍵の安心感、ひいては疲労を軽減する。
この相反する要素を両立させているのがこのリストレスト。
エルゴノミクスと称しているのもうなづける。

黒一色の設定なのが惜しいが、
これはリストレストの決定版と感じた。
リストレストは数年でへたってしまう消耗品である。
この手の製品は良いと思ったときに購入しておかないと
すぐに廃盤になってしまう。
理想的なリストレストを発掘できたとして
自分の備忘録としてブログに掲載したもの。

これまでリストレストなしにキーボードを使っていた人は
あまりの快適さに
どうしてもっと早く使わなかったのかと後悔するだろう。
それは、キーボードに入れ込んで
日本語入力の本質を考えているぼくの偽らざる実感。

優れた製品として多くの人が使うことで
メーカーも勇気をもらい、
引き続いて販売してくれるだろうから。


SANWA SUPPLY エルゴノミクスリストレスト TOK-ERG2BK